春のある夜。
中学の仲間である京祐、へみゅ、よしくん、ハリー、うすいの５人で呑み大富豪をやっていた。
うすいが「ハリーを実況して、ニコニコにあげようぜ」と
デジカメを取り出したことがこのコンテンツのきっかけ。
ハリーとはふぇいすぼっくす初期の頃からの付き合いもあり、
一時は彼のショートストーリー（ピダズX、おにぎりZなど）を公開していた。黒歴史の塊である。
映像自体は定点カメラにてハリーの顔を映している。ただそれだけ。
決して大富豪ををやっている風景を取っているわけではなく、他の人物は一切写らない。
まったくの誰得動画である。欲しがるのはハリーの両親ぐらいだろう。
ただ、意外と笑えるところがあるので、法律に触れない程度に公開する。
ただし動画はアップロードできない。
本名で呼び合っているので音声もアップロードできない。
絵心もないので裁判の様子のように伝えることもできない。
残される表現方法は文章のみ。
動画自体は確実の笑えるものなので、文章で笑えなければ俺の文章力不足。
全力で書いていくので想像力をフルに働かせてほしい。
戻るなら今だ。以下本編。
撮影前にハリーがカメラに向かってポーズ。惜しくも撮影できていない。
京祐「まだ撮影してなかったのか（笑）」
よしくん「今のタイミング最高だったね」
うすい「ワンテンポ置いての空気の読めない・・・」
へみゅ「あれこそ空気を読んでるんだよ」
ひどい言われようであるが、本人は能天気である。知らぬが仏か。
◇
うすい「本日は３月５日木曜日の９時４０分になりましょうか。本日もハリー実況をお送りいたします。」
京祐「はじめてでしょ」
うすい「はじめての試みです」
ハリー「マスク取ってやるよ」
おもむろにマスクを外し、その卑猥な面を世間にさらす。
うすい「いや、いいよ、ちょっとそれは・・・（苦笑）」
よしくん「放送コードに引っ掛かるよ」
うすい「モザイクをつけるのが大変じゃん」
今考えてもひどい言われようである。
◇
うすいがハリーが眼鏡を変えたことに気づく。
うすい「ハリーさ、眼鏡が顔よりデカくね？」
京祐「横の部分がね」
ハリーがトランプを見ながら「ブルーアイズホワイトドラゴン」と独り言をつぶやく。
何が「ブルーアイズホワイトドラゴン」だよ。トランプだ、バカ。
◇
大貧民から大富豪へのカード交換。よしくんが大貧民、うすいが大富豪。
よしくん「大富豪だれだっけ？あ、うすい」
へみゅ「うすい」
よしくん「やべーよ、これ渡したらどうやって生活していけばいいんだよ」
うすい「ママに頼めばいいんだよ」
室内にハリーの笑い声が充満する。
よしくん「派遣切りくらっちったよ」
よしくんの仕事のことで会話が弾むなか、
ハリーが「この３枚の・・・」と言いながらカード出すが残念なことに誰も聞いていない。
ハリー「この３枚のリバースカードを伏せてターンエンド！」
どうやらハリーは遊戯王厨のようだ。
◇
たまたま運がよかったうすいは強いカードを出す。
よしくん「うすい、つよいな」
うすい「だって、いらないんだもん」
ハリー「この３枚のリバースカードを伏せてターンエンド！」
大事なことなのでどうしても言いたかったのだろう。
結局誰の反応もなくゲームは進む。
◇
へみゅ「うすい、パス？」
うすい「ううん、出す。ハイ、ハイ」
うすいは強いカードをくりだした。
よしくん「ハハハハ」
へみゅ「うすいさ、空気読めなすぎる（笑）」
ハリー「城之内が・・・」
城之内が一体なんだったんだろう、誰に発した言葉だったのか、ちょっとだけ気になる。
よしくんの番
よしくん「えっとね、出せたら俺はこんなところにいないわ（笑）」
ハリー「城之内君、城之内君」とつぶやく。いよいよおかしくなったか。
よしくん「うるせーよ」
京祐「何が城之内なんだよ」とすかさずヤジが飛ぶ。
ハリー「城之内君、パス」
どうやら、彼は「城之内」と言いたいだけのようだ。
◇
デジカメの残り録画時間を確認した。
うすい「あと１時間５０分もとれるよ」
京祐「何をとるんだよ（笑）」
うすい「ハリーを」
うすい「マジでニコニコにあげようぜ、これ」
うすい「権利者はハリーの両親だな」
◇
ハリーの番、出せるカードが来た。
ハリー「リバースカードオープン、階段」
誰も反応しない。
全く世間もひどいものだ。
◇
ハリーの番、京祐の残されたカードは１枚。
うすい「ペア攻撃をしてくれば絶対京祐は勝てないから」
ハリーは１枚だけ出す。
うすい「もう終わりだ」
へみゅ「バカ」
うすい「バカ」
批難轟々。
◇
へみゅ「やっと平民まで来たじゃん、京祐」
へみゅ「こっから京祐強いから困る」
京祐「僕はそんな。３であがることに関してはこの中で一番だから（笑）」
うすい「自慢だよね、ある意味（笑）」
京祐「高校３年間で培った・・・」
うすい「高校３年間でなにやってんだよ（笑）」
京祐「大富豪と七並べしかやった記憶がない」
うすい「もっと別なことやれよ・・・」
へみゅ「こいつ真面目に勉強したらもっと上の大学行っていたよ」
ハリー「だって試験の前の日三国無双やってたんだろ」
なんという京祐。彼の人生はどこから変わったのだろうか。
（残り２５分、つづく）
卒論の話
うすい「ハリーの大学、卒論ないでしょ」
ハリー「あるよ、バカじゃん」
うすい「あんの？奇跡じゃん」
全員爆笑。
ハリー「おめぇな、うちの大学日本代表練習に来るんだぞ」
よしくん「関係ねーよ」
京祐「尚更卒論ないように聞こえてくるぞ、そのセリフは（笑）」
エルン「だって大学で褒められるのがグランドしかないってどういうことだよ」
うすい「秘書検定の２級とると金貰えるような大学だぞ」
よしくん「ハハハ」
ハリー「５万円貰える」
うすい「行政書士とか公認会計士とかわかるよ。秘書検定２級って下手したら高校生でも取れる資格じゃんか」
ハリー「販売士とると授業料全額戻ってくる」
自慢げに話すハリー。
ハリー「授業料返還ってさ、田舎の山奥の大学か？資格持っていると入学金免除とか」
京祐「英検１級で英語の単位が免除とかだからな、もうちょっとなんかくれよ」
大学によって待遇はまちまちだ。
◇
エルン「うすいが大富豪のせいで僕の手前で跳ね上がって面倒くさいんだけれど」
エルン「平和なのはうすいの前までです」
うすい「何で？」
エルン「３、４、５と来て次ジャックだから（笑）」
うすいの番
京祐「さあ、６か？」
空気の読めない手を出す。
京祐「予想通り（笑）」
うすい「これしかないんだもん」
京祐「うぜぇ」
よしくん「うすいさ、今回手札公開しながらやれよ」
年に１度あるかないかのうすい無双。
よしくん「手札公開してても、結局どうしようもない」
◇
エルン、うすいが上がり。残りはハリー、京祐、よしくん。
京祐は残り１枚。ハリーの出したカードは。
ハリー「俺のターン、７のカードを」
エルン「バカがいたね」
うすい「でたでたでた」
批難轟々再び。
ハリー「いいんだよ、俺はよしくんにだけ勝てれば」
うすい「よしくんなんか、ただの屍だよ（笑）」
よしくん「ハハハ」
結局京祐、ハリー、よしくんの順にあがった。
流石、ハリーとよしくんは犬猿の仲である。
最終更新 09/04/06
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